2012年12月公開
 
プリの朗読を通して「ママのぬくもり」を伝えたい
-関嶋さんは「おやこでスマほん」の童話シリーズと「はじめてのことば」シリーズで朗読を担当されているんですよね。 はい、そうです。これまで童話を10本以上、「はじめてのことば」シリーズを4本担当しました。童話については、アメリカに引っ越してくる前に日本で全て収録をしてしまいました。
「はじめてのことば」シリーズについてはアメリカに機材を送ってもらって、家で収録を行っています。
-現在絶賛育児中とのことですが、家ではどのように収録をされているのですか? 子どもがお昼寝をしている1時間半から2時間の間に行うか、もしくは夜完全に寝かしつけた後に一人で収録を行っています。
日本でのスタジオ収録とは違って、自分で喋って自分でOKを出さなくてはいけないのがちょっと大変です(笑)。
-確かに誰かが「OK」と言ってくれない分、自分でこだわりだすと時間がかかってしまいそうですね。 そうなんです。意外と時間がかかってしまいますね。特に「はじめてのことば」シリーズでは自分が発するのはたった一言なのですが、小さい子どもが触れるものなので、声の高さや早さ、大きさにはとても気を遣います。
これまで気象キャスターとして伝える仕事をしてきましたが、大人は色々なことを推測しながら話を聞くことができますが、子どもは耳にはいってきた情報をストレートに理解する生き物ですよね。
自分の理解の範囲に入らないものは受け入れてくれないのではないか、という気がしてしまって、天気予報を伝えるよりもずっとハイレベルなものを要求されているような緊張感があります。
-ニュースを伝えるのと絵本の朗読ではやはり違いますか? そうですね。小さい子どもに対して何かを伝えるというのは今までほとんどありませんでしたし、ここまで感情をこめて、声色を変えて原稿を読むというのも初めての経験です。
「スマほん」の朗読に関しては「上手く読む」ことよりも、とにかく「子ども達の心の中に、ちゃんと内容が届くように」ということを大切にしています。
上手く読むことだけを考えれば、これまでの経験を元になんとか頑張れるのですが、子どもをワクワクさせたり、夢中にさせたりするように読むというのは、全く違う筋肉が必要になる気がしてとても難しいですね。でもすごく新鮮で、すごく楽しくて、勉強になることばかりです!
-関嶋さんの声は「柔らかくて優しくて、聞いていて心地が良い」というユーザーからのレビューも沢山あると聞きました。やはり出産を経験されて、ご自身が子育て中ということも仕事をする上で大きな力になるのではないですか? 幸い子どもに恵まれ、出産後は今までの自分では想像できなかった視点を持てるようになったな、というのを日々実感しています。「スマほん」の朗読はそんな母親としての視点をそのまま仕事に活かすことができるので、本当に良い仕事にご縁があったと嬉しく思っています。
子どもを持つまでは小さい子どもが何を考えていて、何を必要としているのかが正直よくわからず、どんな風に読みきかせをしたら喜んでくれるのかについても、なかなかイメージがわきませんでした。
でも今はこんな声だと子どもが落ち着くんだろうな、こんな声だとびっくりしちゃうんだろうな、と自分の子どものリアルな反応を想像しながら仕事ができるので、楽しいですね。
まさにアプリを使う年齢の子どもがいつもすぐ傍にいるので、自分の仕事に対する子どもの反応をその場で確認できて、とても助かります(笑)
-絵本の「読み聞かせ」もよくなさっているのですか? はい、よくします。「読み聞かせ」は親子のコミュニケーションにおいてとても大切なものだと感じています。親の愛情を子どもに伝えるという意味でも大切ですが、子どもの成長を親が実感できる楽しい時間でもあると思います。
最初は親が読んでいるのを聞いているだけだった子どもが、「象さんはどこ?」と聞くと象の絵を指させるようになったり、「車はどこ?」と聞くと車のおもちゃを持ってくるようになったりと、日々色々なことを吸収していることがよくわかります。その成長ぶりに驚くと同時に「いい加減なことはしてはいけないな」と緊張もしてしまいます。子どもは本当にクリエイティブなので、私自身もすごく勉強になっています。
-確かに親は同じ本を繰り返し読んでいるだけなのに、子どもの反応が変わって成長を実感できるというのは楽しいことですよね。「おやこでスマほん」の制作に携わる立場として、このアプリを通して何か子ども達に伝えたいことはありますか。 子ども達に伝えたいことは「ママのぬくもり」です。
自分の子どもにもよく「スマほん」を見せるのですが、自分の想像以上に子どもがお話に集中してくれて、いつもとても嬉しく思います。私が読んでいるお話だけではなく、他の方が読んでいるお話も大好きなんです。
「どうしてだろう」と改めて考えてみたのですが、「スマほん」は機械を通しているものの、実際に読んでいるのはママの声。アプリは生身の人間ではありませんが、お母さんがゆっくり、優しい声で語りかけてくれるという様子がしっかりと再現されているので、子どもが安心してお話に集中できるのだと思います。
朗読するにあたっては「自分に向かって読んでくれているんだ」と沢山の子どもが感じてくれるような雰囲気をしっかりと表現したいな、と思っています。
-母親の私まで、関嶋さんの「ママのぬくもり」にいつも癒されています(笑)。今後、何か挑戦してみたいことはありますか? これまで「伝える」ということを軸にして色々な仕事を経験してきました。これからも「伝える」ということは続けていきたいな、と思います。
また、気象予報士としてお天気にも長く携わってきて大好きなので、お天気を題材にしたお話を「スマほん」で作れたらいいな、と密かに思っています(笑) 
関嶋 梢 2011年3月まで気象キャスターとしてNHKのニュース番組などで活躍。同年4月に男の子を出産し、約1年間のサンフランシスコ生活を経て、2013年3月に帰国。「おやこでスマほん」では童話シリーズと「はじめてのことば」シリーズの朗読を担当。
※左のインタビューは2012年に行われました。
こんな子どもでした 子どもの時に好きだった本は谷川俊太郎さんの「めのまどあけろ」。妹と一緒に暗記するほど読んでいました。自然いっぱいの長野県で生まれ育ったので、外で遊ぶのも大好きでした。憧れの職業は花屋さん、スチュワーデス、通訳、ニュースキャスターなど。気象キャスターになって少し夢が実現できたかな、と思っています(笑)。
編集後記
現在アメリカで子育て中の関嶋さん。今回の取材は可愛らしいお子さんを抱っこしながらのSkypeでのインタビューでした。お子さんをあやしながらお話されるのは大変だったと思いますが、愛情たっぷりのお話を沢山伺うことができて、私にとってとても心癒される時間となりました。ママとの大切な時間を提供して下さった息子さんにも心からお礼を申し上げたいと思います。
関嶋さんにアメリカでの子育てについて少しお伺いしたところ、「みんながゆったりとしていて、すごくのびのびと子育てできる」とのこと。「日本のママ達はすごく頑張っていると思う」とおっしゃっていました。いつも怒ってばかりの私もアメリカにいったら優しいお母さんになれるでしょうか!? 機会があったら外国と日本の子育ての違いについても色々な方にお話を聞いてみたいな、と思いました。
取材&文:大澤 香織 フリーランスライター。6歳男子+3歳男子の母。これまで塾や幼児教室の講師を経験するなど、「教育」に強い興味あり。絵本大好き&子どもと歌を歌うのが大好きで、家族そろってスマートエデュケーションの知育アプリのファン。
 
 

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