2014/05/26

タブレットでの遊びをきっかけに、子ども達の中に新しい発想が芽生えてくれるといいですね。

--ご家庭では、どのようなスマートデバイスを所有されていますか? 夫婦のスマホと、、iPad-miniが1台あります。 --普段、お母様はスマホやタブレットをどのようなことに使っていますか? 電話、メールはもちろん、LINE、FacebookなどのSNSや情報検索に使うことが多いです。そのほか、ネット通販や生協の注文などもしていますし、寝る前には必ずニュースアプリでニュースをチェックしています。クックパッドやファストフードのクーポンアプリを使うこともあります。スマホを持ってから、色々と便利になりました。 --使いこなされていますね!お子様たちもスマホ・タブレットを使いますか? 7歳の長女と4歳の長男は使っています。1歳の次女には、使う上でのルールが理解できる年齢になるまではあまり使わせず、触らせる場合は少しの時間にしています。 --お子様達はどんなアプリが好きですか? スマートエデュケーションのアプリはとても気に入っているようです(笑)。長女は「おやこでスマほん」の「みんなで つなげっと」が好きでよく遊んでいます。次男は昆虫が大好きなので、「おやこでスマほん」の「カブトムシ&クワガタ300」が一番のお気に入りみたいです。最近家族で一番盛り上がったのは「Goccoどうぶつえん」ですね。動物に色々なものを食べさせると、食べたものの色になってしまうという意外性が子ども達に大ウケで、「わー!」と声を出して喜んでいました。 --それは嬉しいです!開発者の狙い通りの反応だと思います(笑)。 一般的なお絵かきアプリでは、自分の思ったように色を塗っていくと思うのですが、この「Goccoどうぶつえん」は、パンダにスイカを食べさせたら、パンダがスイカの色になるんですよね。既成概念を覆されるというか、「こんな色で塗ってもいいのか!」という新しい発想が子ども達のなかに芽生えるような気がします。更にそこから自分の好きなように色を塗ることもできるので、これは紙ではできない、タブレットならではの遊び方だな、と感心しました。

幼稚園でも動物の絵を描いてきますが、年少くらいまでは結構奇抜な色を使うものの、年中、年長と成長してくると、段々と常識的な色になってきしまって、少し寂しいんですよね。親としてはいつまでも自由な発想を持っていてほしいな、と思うのですが…。こういったアプリを使って想像力を鍛えることができたら嬉しいですね。
--すごくわかります。現実的な絵を描けるようになるというのは成長の証でもあるのですが、子どもの自由な想像力が垣間見える瞬間も、親としては嬉しいものですよね。

「親の都合で使わせることは、なるべくしない」と決めています。

--お子様たちは普段タブレットを、どのような時間帯で、どのくらいの時間使われているのでしょうか? 子ども達は外遊びも好きですし、習い事などもあるので、毎日遊ぶというわけではありません。天気が悪くて外遊びができない日や、家でちょっとゆっくり過ごしたいなという日に、みんなで遊んでいます。時間的には、長くても1日に2時間程度です。 --お子様たちにスマホやタブレットを触らせる上で、何か決めているルールはありますか? 親の目が届くように必ずリビングで使うこと、兄弟で仲良く遊ぶこと、あらかじめ「何分までだよ」と伝えておいて、時間になったらおしまいにするように声をかけています。

自分自身へのルールとしては、「親の都合で使わせることは、なるべくしない」と決めています。例えば子どもが外でグズったときに渡してしまったりすると、「グズればスマホが使える!」と子どもが勘違いして、けじめがなくなってしまいますし、スマホばかりに執着するようになってしまっても困るので…。子ども達には、スマホやタブレットは例えばボードゲームなどと同じように、家で「今からみんなで遊びましょう」と言って使うものだと認識させたいです。
--これまで、お子様達のスマホ・タブレット使用に関して「失敗した!」と思われたような経験はありますか? 子ども向けアプリなのに、子どもにふさわしくないような広告が表示されるものがあってドキッとしたことがありました。それ以降は広告がないアプリを選ぶようにしています。

また、たまにYoutubeで動画を観ることもあるのですが、関連動画にあまり観せたくないようなものが出てきてしまい、困ったことがあります。Youtubeを使うときは1本観る度に「次はこれ観ていい?」と聞くように、子ども達にはお願いしています。
--お子様達が遊ぶアプリは誰が選んでいますか?また選ぶ基準は何かありますか? 全て私が選んでいます。「子ども向け」のカテゴリーから、絵や音がきれいだと思うアプリを選ぶようにしています。内容としては、字を書いたり絵を描いたりなど、なるべく指の練習になるようなものがいいかなと思っています。とはいえ私自身も初心者なので、どういうものを選べば子ども達にとって良いのかがはっきりとわからない面があります。アプリを開発している会社が信頼できるかどうか、しっかりと子どものことを考えてアプリを作っているかどうかが分かると選びやすいかもしれません。無料でお試しができるものは、実際に触って確認できるのでありがたいですね。

子どもと一緒にスマホやタブレットで楽しく学びながら、親も賢くなれたら嬉しいです(笑)。

--友廣家ならではのスマホ・タブレット活用法は何かありますか。 普段からスマホやタブレットで写真や動画をこまめにとっていて、時々家族みんなで鑑賞会をしています。例えば兄弟喧嘩がちょっと増えてきたかな、というタイミングで、子ども達が赤ちゃんだった頃の写真や動画を見せると、兄弟ができた時の嬉しい記憶が蘇るようで、その後すごく仲良くなったりするんですよね(笑)。家族で昔の写真や動画を見るのは、それだけでもとても楽しい時間なのですが、子どもたちが成長を自覚したり、優しい気持ちになったりするきっかけになることに気がついたので、これは是非続けていきたいと思います。

また、タブレットを購入してから、分からないことはすぐに調べてみるという習慣がつきました。幼稚園や小学校で習ってきた歌の歌詞を調べて家で歌ったり、道端で見つけた花や昆虫の名前を調べたりしています。分からないことをそのままにするのではなく、ちょっと調べてみるという習慣がついたのは良かった点ですね。
--お子様たちがスマホやタブレットを使用することについては、どのようにお考えですか? ITは日常生活と切り離せない存在になっていますし、将来的には学校で使うようになるかもしれません。学校の授業で初めて触れて戸惑うというよりは、小さい頃から身近なものとして抵抗なく触れて、当たり前のように使いこなしていける方がいいかもしれませんね。

ただ、なんでもかんでもスマホやタブレットで完結すれば良いというのではなく、色々なことをバランスよく体験することが大切だと思います。一番下の娘はまだ1歳ですが、生まれて最初に見せるものがスマホやタブレットではいけないといます。もっと先に見せるべきもの、触れさせるべきものがあるな、と…。色々なことをひと通り体験して、親とある程度言葉で意思疎通ができるようになってから体験させるべきものと思っています。
--スマホやタブレットに、どのような魅力や可能性を感じますか? 一番の魅力はとにかく「楽しい」ということだと思います。私自身、初めてスマホに触れた時のワクワク感は忘れることができません(笑)。親や学校の先生など周りの大人がスマホやタブレットの利点や欠点をしっかりと理解し、正しい使い方を指導でき、良いアプリがたくさん出てくれば、子ども達の体験の幅も広がるでしょうし、将来にも繋がっていくのではないでしょうか。

私達が子どもの頃は知りたいことがあったときは図書館に行って本で調べなくてはならず、図書館が閉まっていたり、親に聞いても分からなかったりすると解決すること自体を諦めていたような気がします。それが今は、分からないことがあったらすぐにその場で調べることができます。興味のあることはどんどん深く追求できますし、色々な疑問を親子でその場で解決できるというのは、素晴らしいことだと思います。
--今後、スマホやタブレットでお子様と一緒にこんなことをしてみたい、こんなアプリで遊んでみたい、と思うことは何かありますか? 今は親子で遊ぶアプリというと、親が寄り添って子ども向けのアプリで一緒に「遊んであげる」感覚のものが多い気がしますが、そうではなくて、家族みんなで対等に楽しめるアプリで盛り上がってみたいな、と思います。例えば、人生ゲームやUNOなどは親も夢中になってしまうと思うのですが、同じように子ども達と思わず真剣勝負してしまうようなアプリがあれば、家族での遊びが更に面白くなるのではないでしょうか。

他には、子ども向けのニュースアプリや実際に機材や材料を揃えることが難しい理科の実験のようなことを体験できるアプリなんかもあるといいですね。親子の会話もとても豊かになるような気がしますし、子どもと一緒に楽しく学びながら、親も賢くなれたら嬉しいですよね(笑)。
--いいですね!最後に友廣さんが子育てをする上で大切にされていることについて、教えてください。 子どもとの関わりの時間をなるべくたくさん持ちたいと考えています。子ども達は小学校や幼稚園に行っているので、日中は親子別々の時間を過ごしていますが、帰ってきたら話を聞くなど、会話や触れ合いの時間を大切にしています。過干渉になるのは良くないと思いますが、子ども達にとって家が一番安心できる場所になるようにしたいですね。
友廣綾乃さん 1973年生まれ。東京都小金井市にお住まいで、7歳の女の子、4歳の男の子、1歳の女の子ママ。ご主人は大手IT会社勤務。
編集後記
普段から上手にスマホを利用されている友廣さん。お子様たちにもしっかりとしたポリシーをもってスマホやタブレットを使わせていらっしゃるのが素晴らしいな、と思いました。「スマホやタブレットは、家族のコミュニケーションを更に楽しくするためのもの」、「タブレットに偏らず、色々な体験をバランスよくすることが大切」という思いに、強く共感しました。
取材&文:大澤 香織 フリーランスライター。7歳男子+4歳男子の母。これまで塾や幼児教室の講師を経験するなど、「教育」に強い興味あり。絵本大好き&子どもと歌を歌うのが大好きで、家族そろってスマートエデュケーションの知育アプリのファン。

PAGE TOP